2007年07月01日
続 大木トオル氏 セラピードッグ講演会 IN NAGOYA
今朝は、青空の下、
犬君と散歩しましたが、
だんだん空は、曇り模様となりました。
皆さんは、如何お過ごしでしたか?
っというわけで、今日は、先日ご紹介させて頂いた
「大木トオル氏 セラピードッグ講演会 IN NAGOYA」
へ出掛けました。
講演内容は、
大木氏がセラピードッグと係わるきっかけ、
スライドによるセラピードッグの活躍、
そして、セラピードッグ達のデモンストレーションでした。
大木氏のセラピードッグとの関わりは、
自らの少年期の体験によるものからでした。
東京で生まれた大木少年は、
吃音の為に、「お母さん」が言えなかったそうです。
そのため、御爺様が、大木少年に、
英語で、お母さんを呼ばせたそうです。
「ママ」と。
当時では、「ママ」と呼ぶような子供は皆無で、
大木氏自身、恐らくあの界隈では最初ではなかったかと仰っておられました。
そして、大木少年は、
一生懸命言葉を発する練習をしたそうです。
その相手をしてくれたのが、飼い犬だったそうです。
じっと大木少年の目を見詰め、
黙って聞いていてくれたそうです。
これで、言葉を発しやすくなった大木少年は、
とても嬉しく思ったと同時に、
犬に対し、感謝の念も持ったそうです。
このことが、後のセラピードッグ活動への一歩となったのでしょう。
また、ある時、ラジオの英語放送から流れる歌を
自然に口ずさんでいたそうです。
日本語では吃音になるものの、
英語の歌は、サラッと発音できたそうです。
後に、アメリカに渡るきっかけにもなりました。
このことが、後のブルースを中心とした音楽活動への一歩となったのでしょう。
大木氏は、
セラピードッグ活動家であり、ブルース音楽家でもあります。
少年期に吃音でご苦労された経験が、あったからこそとも言えます。
言葉で表すことは簡単ですが、
大木氏自身のご苦労は、想像もつきません。
ただただ、大木氏の一言一言に感動するばかりでした。
アメリカに渡り、初めてセラピードッグの存在を知った大木氏は、
日本にもそれを広めたいと思ったそうです。
ミスター・イエロー・ブルースと呼ばれる程、
音楽家として、アメリカで成功を収めたにも係わらず、
アメリカ動物愛護団体から、
日本人だから認められないと言われたそうです。
理由は、
「いくら日本が先進国になったとはいっても、
犬や猫を殺しているから、
日本人を認められない。」と。
この重き言葉を心に受け止めた大木氏は、
日本に戻り、処分される犬や猫を減らす運動をし、
その中の犬達をセラピードッグへと訓練し、
人間の心の癒しのために、活躍させています。
悲しいお話も伺いました。
俗に言う、野良犬や捨て犬達の行く末についてです。
処分する犬達には、二酸化炭素を5分間浴びさせるそうです。
でも、5分という短い時間では、
心臓が動き、立っていられる犬達もいるそうで、
10分延長し、計15分で、処分を行うそうです。
それでも、鼓動を続ける心臓を持つ犬もいるそうですが、
最後は、そのまま火葬するそうです。
二酸化炭素が5分間の頃は、
只弱ったままの状態で、そのまま焼かれていた犬達がいたそうです。
この話で、会場では、すすり泣く方が、沢山いらっしゃいました。
パパも、涙を堪えるのに必死でした。
この話は、かつて犬猫処分ワースト1であった千葉県の話で、
10分延長分の二酸化炭素は、税金で賄われていたそうです。
また、その施設で働いておられる方自身も、
とても辛く、厳しいお仕事ということで、
自身の職業を、子供に伝えられない方が多かったそうです。
その方々からも、大木氏の活動に対する期待は、
大きなものがあったそうで、切実な訴えでもあったそうです。
長々と書かせて頂きましたが、
セラピードッグの中には、
名犬チロリのように、捨て犬で処分寸前だったものが沢山います。
チロリは、人間から虐待されてもいました。
でも、大木氏により、処分から逃れたチロリは、
氏の意向を理解し、セラピードッグとして、
病で苦しむ人間のために、自らの生涯を捧げました。
時には、仲間の犬の病の看病を、付きっきりでし、
その死には、心を痛め、深い悲しみの表情も浮かべていました。
残念ながら、チロリは、
大木氏に看取られ、昨年3月16日、乳ガンで亡くなったそうです。
彼女により、幸せな最期を迎えられた人々は沢山いるそうです。
そんな、彼女の功績を称え、築地川銀座公園内に銅像が建てられたそうです。
場所は、東京都が提供してくれたそうです。
東京に行ったときは、必ず、この場所を訪れたいと思います。
チロリから教わることは、沢山ありましたが、
相手を信じ思いやるという、
社会生活にとって当たり前のことを
改めて認識させられました。
これさえ出来れば、世の中がより良い素晴らしい社会となることでしょう。
セラピードッグの訓練の基本は、
褒めることだそうです。
そう、餌を与えるような褒美ではなく、
褒めまくることだそうです。
雄犬には、「Good Boy!」
雌犬には、「Good Girl!」
とオーバーに接する方が良いそうです。
日本人がよく使う、「ヨシヨシ!」、
特に、成人男性が言うと声が低いので、
犬には、「ウーウー!」とかにしか聞こえず、
アクセントがある方が良いとのことです。
っで、早速、犬君に、「Good Boy!」と褒めたら、
大喜びでパパに飛びついてきました。
効果は、絶大です!
犬も人間も同じです!
パパも、犬君のことが、より愛おしくなりました。
最後に、大木氏が、贈って下さった言葉です。
「命あるもの幸せになる権利あり!」
これは、自分自身、そして周囲の協力がなければ成立しません。
全ての生あるものが、幸せに過ごせる社会を願って止みません。